プレゼン力を高めるタブレット活用とオンライン授業の実践
講師:西本 晃氏(にしもと あきら)氏
大阪市立築港中学校 校長
大阪市立築港中学校は、大阪港の中にあり、生徒数が90名の学校です。「わかる喜び、できる楽しさを実感できる授業をめざす」ことを目標にされています。一斉画一的な授業から、グループワークやディスカッションを取り入れた授業に改善し、生徒の学ぶ意欲やプレゼンテーション力の向上を図っておられます。
◆ タブレットを活用した、プレゼンテ-ション力を引き出す授業
まず授業でのICT機器やタブレットの活用についてご紹介いただきました。
音楽では書画カメラで先生の手元を撮影、指使いがよりわかりやすく生徒の習得を助けます。理科では発表ノートで資料の共有や発表をします。『まなボード』を活用し、各自課題を解いたりグループでの発表も行います。技術ではスクラッチを使いプログラミングを学びます。
タブレット端末を使いながらこのように発表やディスカッションを中心にし、生徒たちのプレゼンテーション力を引き出す授業を行っています。
またタブレットやプリンターなどの機器類を生徒たち自身で管理することも自然に行われていました。 このような授業の結果、築港中学校の調査・研究などの取り組みがいろいろな方面で発表されています。昆虫食へのチャレンジ、海遊館との連携による大阪湾の干潟の調査を実施し、様々なコンテストにも応募され入賞されています。
◆ オンライン授業の取り組み
オンライン授業の取り組みについてもご紹介いただきました。オンライン授業で双方向に学習するため、回数を重ねながら様々な工夫をされています。
『生徒の反応を見るためチャット機能をうまく使う』
『カメラを複数用いて場面ごとに切り替える』
『発言時のルールを決めておく』
入力が遅い生徒のために、簡単な発言のルールを決め数字などサインによるコミュニケ―ションで生徒の反応を見るようにしています。
◆ まとめ – これから必要なスキルとは? –
これからの社会では、「21世紀型スキル」であるコミュニケーション能力、批判的思考力、創造力、コラボレーション能力、ICT活用能力を伸ばすことが必要不可欠です。少人数の築港中学校だからこそこのような試みができたのではないかと考えています。
築港中学校だからできる、築港中学校でなければできない教育を目指していきたいとおっしゃっていました。